機器を効率良く充電できる高出力のUSB-Cアダプターは、その出力が大きくなると、比例的にアダプターサイズ自体も大きくなりがちです。(Apple純正の充電器はこの傾向が顕著…)
そんな難点を解決してくれるUSB-Cアダプターが、充電アクセサリーブランド「Innergie」より登場。
今回は、USB-C規格を採用したアダプターで、コンパクトサイズでありながら60Wという高い出力を持つ「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」をそれぞれ提供していただいたので、製品の特徴や実際の充電出力など、使用感をレビューします!
本記事はメーカーより物品提供を受けています。
記事内容は、一切の忖度はなく筆者自身が感じたままの自由記述です。
Innergie 60C Pro/C6の主な特徴・スペック・外観
「Innergie」(イナジー)は、台湾に本社を置く世界的な電源機器メーカー「デルタ電子」が展開している充電アクセサリーブランド。
今回レビューしている「Innergie 60C Pro(Intl)」 と「Innergie C6(Fold)」は、1台の充電器であらゆる機器を充電するというコンセプトで展開している同社の「One for all」シリーズの製品です。
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」の主な特徴とスペックは以下のとおり。
- 最大60W出力のUSB-Cアダプター
- コンパクトサイズ設計
- 国内および海外対応の変換プラグ付き
- 1.5mのUSB-Cケーブル付属
- 最大60W出力のUSB-Cアダプター
- コンパクトサイズ設計
- 折りたたみプラグ採用
項目 | 60C Pro(Intl) | C6(Fold) |
---|---|---|
出力端子 | USB-C×1 | USB-C×1 |
出力 | 最大60W | 最大60W |
PD3.0対応 | 〇 | 〇 |
サイズ | W30.4×H30.4×D60mm | W30.4×H30.4×D60mm |
重量 | 85g | 85g |
折りたたみ プラグ | × | 〇 |
海外対応 | 〇 (変換プラグ付属) | △ (国内Aタイプのみ) |
USB-C ケーブル付属 | 〇 | × |
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」はコンパクトサイズでありながら最大60W出力を持つUSB-Cアタプター。
両者の主な違いとして、「Innergie C6(Fold)」にはGaN技術が採用され、より発熱を抑えた高効率充電が可能な仕様です。
また、プラグ変換対応とUSB-Cケーブル付属の有無という点でも異なります。
「Innergie 60C Pro(Intl)」は、先端の電源プラグが変換可能。
日本だけでなく、海外のプラグ形状が異なるコンセントでも使用できることに加え、1.5mのUSB-Cケーブルが付属します。
一方、「Innergie C6(Fold)」は、日本国内で使えるAタイプのプラグを標準搭載。
プラグは折りたたみ式を採用し、スマートに収納可能。なお、USB-Cケーブルは付属しません。
ここで早速、Apple純正の5Wアダプターと「Innergie 60C Pro(Intl)」をサイズ比較してみました。
端子部分はApple 5Wアダプターより、「Innergie 60C Pro(Intl)」の方が一回り大きいサイズ感です。
続いて、Apple 5Wアダプターと「Innergie 60C Pro(Intl)」の横側から見たサイズ比較です。
アダプター本体はほぼ2倍くらいのサイズ差があります。Apple 5Wアダプター2個分で「Innergie 60C Pro(Intl)」1個分くらいってとこでしょうか。
それにしても、たったこんなサイズ感の違いだけで、5Wと60Wという大きな出力差が生じるって単純にすごい…驚きです。
ここからは、もう少し「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」を比較してみます。
上画像の左が「Innergie 60C Pro(Intl)」、右が「Innergie C6(Fold)」です。
前述のとおり、変換プラグ対応か、国内仕様の折りたたみ式プラグか、という大きな違いがあります。
「Innergie 60C Pro(Intl)」(下)に電源プラグを装着し、また「Innergie C6(Fold)」の折りたたみ式プラグを出した状態で、横側からの外観を比較しました。
アダプター自体のサイズは一緒ですが、電源プラグを装着している分、「Innergie C6(Fold)」(上)に比べて、「Innergie 60C Pro(Intl)」(下)の方が、わずかに幅が長く伸びます。
両アダプターに搭載しているUSB-Cポートは、最大60W出力に対応し、出力仕様や形状、デザインなど全く同じです。
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」の出力を検証!
最大60W出力の「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」のアダプターを使い、実際にiPhoneを充電。瞬間的に出ているリアルタイム出力を検証・比較してみます。
なお、充電に使ったのは、僕の愛用機「iPhone 13 Pro Max」。
なるべく最大出力の状態を見たいので、iPhoneは残り10%もない充電切れ間近の状態にしてあります。
では検証!
「Innergie 60C Pro(Intl)」の検証結果は、
9.37V×2.92A→約27W
続いては、折りたたみプラグの「Innergie C6(Fold)」の出番。
「Innergie C6(Fold)」の検証結果は、
9.28V×2.91A→約27W
検証せずともある程度予想は付きますが…
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」は共に約27W出力が得られ、充電瀕死状態のiPhoneを超急速に充電していることがしっかりと検証できました!
続いて、最大60W出力がでるかどうか検証をするため、16インチMacBook Pro(M1)を充電してみます。
なお、前述の検証からほぼ同じ結果が出ると予想されるので…
ここからはプラグ変換可能な「Innergie 60C Pro(Intl)」に代表して充電してもらいます!
「Innergie 60C Pro(Intl)」を使った16インチMacBook Pro(M1)充電の検証結果は、
19.8V×2.95A→約58W
USB-C端子の最大出力である定格60Wにほぼ近い、約58W出力が得られました。
もともと最大60Wという値は、16インチMacBook Pro(M1)を効率良く充電するには少しもの足りない出力ではありますが、このコンパクトサイズなアダプターを使って、iPhoneのみならず、大きな出力が必要とされるMacBook Pro充電もできる点は、日々の充電アイテムとしてさまざまな活躍が期待できるでしょう!
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」の気になる点
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」を実際に使ってみて、それぞれ気になった点もあるので書いておきます。
「Innergie 60C Pro(Intl)」のイマイチなところ
まず「Innergie 60C Pro(Intl)」から。
「Innergie 60C Pro(Intl)」は国内のコンセントで使えるAタイプのプラグを含む海外仕様も可能なプラグが付属される点が特徴ですが、おそらくこの記事を読んでいるほとんどの方は、国内で使用することが大前提かと思います。
それを考慮すると、わざわざ国内プラグへ都度変換するということはせず、恐らく日本仕様のプラグが常に取り付けられたままになる可能性が高いです。
これだと取付プラグ部分が常に突出して幅が広がることに加え、製品デザイン的に見た目が少し不格好になってしまいます…
海外仕様のプラグへも変換ができる「Innergie 60C Pro(Intl)」のメリットは、使用シーンが日本国内に限られると、これがささいなデメリットになってしまうこともあり得るでしょう。
「Innergie C6(Fold)」のイマイチなところ
日本国内で使うことだけを考えると、「Innergie C6(Fold)」の折りたたみプラグ構造はかなり便利なもの。
使わない時は、パタッと折りたたんで収納できるので、スマートにしまい込むことが可能。
ただし、気になった点が1つ。「折りたたみプラグの取り出し」です。
プラグを折りたたんだ後、再びプラグを出したい時、この微妙な凹みに指を入れて取り出そうとするも、プラグ周りの凹みが小さめでかなり取り出しにくいです。
プラグを指先でつまもうとするも、凹み部分に指先が入り込む十分なスペースがないのと、それなりにプラグが強力にしまわれているので、プラグを倒すのにコツと運がいる感じ。
折りたたみプラグの出し入れは、頻繁に行うことではないと思いますが、プラグ出し入れする際にはそれなりにストレスがたまる感じです…
今後、「Innergie C6(Fold)」の折りたたみプラグは、ぜひ取り出しやすさに焦点を当てて製品改善をしてほしい!と個人的に感じました。
Innergie 60C Pro/C6レビューまとめ|スマホからノートPCまであらゆる機器を効率良く充電できる便利なUSB-Cアダプター
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」は、どちらもコンパクトサイズながら最大60Wの高出力で効率の良く機器を充電できるアダプター。
縦長にアダプター形状が伸びているため、コンセント周りのスペースを圧迫せずに、スマートにプラグ接続できる点は素直にGoodポイント。
ここで「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」、一体どちらが良いかという疑問が湧きますが…
結論から言うと、ユーザーが使いたいシーンによって異なる、というのがその答えになるかと思います。
国内だけでなく旅行や仕事に行った際、海外でも使いたいのであれば「Innergie 60C Pro(Intl)」の一択ですし、国内利用だけの利用に限定されるのであれば、「Innergie C6(Fold)」で十分でしょう。
(ただし、「Innergie C6(Fold)」の場合、前述のプラグ収納問題に対して多少の覚悟は必要です…)
また、「Innergie 60C Pro(Intl)」であれば、1.5mのUSB-Cケーブルが付属品として同梱されているので「Innergie C6(Fold)」にはないメリットかと思います。
「Innergie 60C Pro(Intl)」と「Innergie C6(Fold)」どちらのアダプターも「サイズ感」と「出力」という点ではかなり優秀なので、スマートなUSB-Cアダプターを探している人はぜひチェックしてみてください!
Innergieブランドの他アダプターのレビュー記事は以下からどうぞ!!
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