こんにちは、ガジェットブログ『MONOTIVE』をお読みいただきありがとうございます。
運営管理人のニノ(@fatherlog)です。
みなさんは、自宅のWi-Fi接続(ネット回線)が遅いと感じたことはないでしょうか!?
そんな悩みを一発で解決してくれる最新規格対応のメッシュWi-Fiルーター「Deco XE75」がTP-Linkから登場しています!
この「Deco XE75」の最大の特徴は、最新規格「Wi-Fi 6E」に対応している点!!
市場でも数少ないWi-Fi 6E対応ルーター!
しかもメッシュWi-Fiも使える!!
Wi-Fi 6Eとは、日本でも2022年9月から解禁された超最新の無線規格。
新たに6GHz帯をWi-Fi用に解放することで、これまで使用していた2.4GHz帯、5GHz帯とは全く違う帯域が使うことができ、他機器との電波干渉や混雑から回避できる特徴があります。
今回は、この新規格「Wi-Fi 6E」に対応している「Deco XE75」を2台設置して、メッシュWi-Fi環境を自宅に構築。
その通信速度や使い勝手など、実際の使用感をレビューとしてまとめました!
Wi-Fi 6E対応のWi-Fiルーターを探している人は、ぜひ参考にしてみてください!
本記事はメーカーより物品提供を受けています。
記事内容は、一切の忖度はなく筆者自身が感じたままの自由記述です。
TP-Link Deco XE75の主な特徴・スペック・外観
TP-Linkは、Wi-Fiルーターやネットワークカメラといった家庭用ネットワーク製品をはじめとして、店舗・オフィスなどビジネス用のネットワーク機器としても多用されている超大手ブランド。
特に、Wi-Fiルーターは豊富なラインナップを揃えていて、コストパフォーマンスの良い高性能な製品を多く扱っています。
そんなTP-Linkから最新規格の「Wi-Fi 6E」対応、そしてTP-LinkのメッシュWi-Fiシステム「Deco」シリーズの最新機器として登場したのが、今回レビューする「Deco XE75」です!
最新規格「Wi-Fi 6E」とは!? メリット・デメリットを簡単に解説
新たな高速Wi-Fi通信規格である「Wi-Fi 6E」は、これまでWi-Fi通信で利用されてきた2.4GHz・5GHzの帯域とは異なり、新たに6GHz帯を通信で利用するもの。
今や、家庭内のネット環境は、家族全員のスマホ・タブレット・PC端末に加え、あらゆる家電機器がWi-Fi接続されていて、従来の2.4GHz・5GHz帯域でのWi-Fi通信は慢性的に混雑しがちです。
Wi-Fi 6Eを道路に例えると、車線数が多く広い道路(6GHz帯域)を新たに専用で設けることで、慢性的に渋滞していた狭い道路(2.4GHz・5GHz帯域)を回避できるといったイメージ。
この6GHz帯域利用により、大幅にWi-Fi通信速度が向上すると期待されています。
ようやく日本でも2022年9月からWi-Fi 6Eで利用する6GHz帯域の利用が解禁されました!!
その他、Wi-Fi 6Eの6GHz帯域では、帯域幅とスループットが倍になる160MHzチャンネルを新たに7本利用することが可能です。
より多くの高速な伝送ができるため、4K動画はもちろん、8K動画やVRコンテンツといった大容量ファイルの通信もスムーズに利用できるメリットがあります。
一方、Wi-Fi 6Eのデメリットは、現時点で対応している機器が少ないことが挙げられます。
Wi-Fi 6Eはルーター側だけでなく、通信利用する端末側もWi-Fi 6Eに対応している必要があり、スマホやPC等のWi-Fi 6E対応状況を覗くと、記事執筆時点(2023年1月末)では、一部の最新端末で対応しているのみ。非対応の製品がほとんどという状況です。
しかし、これから発売される新たなモバイル端末などでは、この新規格であるWi-Fi 6Eへの対応が大きく加速するとみられ、今後の利用可能端末の拡大に期待できると思います。
Deco XE75の主な特徴・仕様
Deco XE75は、前述の高速な通信規格「Wi-Fi 6E」に対応しているルーター。
現時点でWi-Fi 6E対応のルーターはまだ数少ないので貴重な存在!!
さらに、2パック以上のモデルでは、Decoシリーズの特徴とも言うべき「メッシュWi-Fiシステム」を構築できるため、自宅の隅々までWi-Fi電波が届くような通信環境を簡単に整備することが可能です。
Deco XE75の主な特徴と仕様は、以下のとおり。
- 最新規格「Wi-Fi 6E」に対応、6GHz帯域での高速な通信が利用可
- メッシュWi-Fiシステムに対応
- Wi-Fi接続範囲500㎡をカバー(2パック)
- 最大接続台数200台
- 3種類Wi-Fiバンド合計で5400Mbpsの速度提供
- Wi-Fi 6E非対応機種でも問題なく利用可能
- TP-Link HomeShield対応
機種名 | Deco XE75 |
Wi-Fi速度 | AXE5400 6GHz:2402Mbps(802.11ax, HE160) 5GHz:2402Mbps(802.11ax, HE160) 2.4GHz:574Mbps(802.11ax) |
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6E 6GHz:IEEE 802.11ax 5GHz:IEEE 802.11ax/ac/n/a 2.4GHz:IEEE 802.11ax/n/b/g |
Wi-Fi通信範囲 | 1パック:1〜3LDK 2パック:3〜5LDK ハイゲインアンテナ×4(内蔵) ビームフォーミング対応 |
Wi-Fi性能 | トライバンド 2×2 MU-MIMO 6ストリーム |
サイズ | 105 × 105 × 169 mm |
端子 | ギガビットWAN/LANポート×3 (WAN/LANは自動判別) |
専用アプリ対応 | 〇 |
HomeShield対応 | 〇 |
IPv6 IPoE対応 | × |
Wi-Fi 6Eの高速なWi-Fi通信を使うためには、スマホやタブレットなど端末側もWi-Fi 6Eに対応していなければなりません…
ですが、このDeco XE75では、Wi-Fi 6E非対応端末でも十分にメリットがあるんです!
というのも、Deco XE75のユニット間の双方接続するバックホールにもWi-Fi 6Eの6GHz帯が使われているため、Wi-Fi 6E非対応端末でのパフォーマンス向上にも繋がります。
以下簡単に図式してみました。
こんな感じで、Wi-Fi 6Eにまだ対応していない端末であっても、Deco XE75が構成するメッシュWi-Fi網自体が両ユニットの6GHz帯域により構成されているので、従来のメッシュWi-Fi網のような他機器からの影響を受けない仕様になっています。
そのため、Wi-Fi 6E非対応端末であっても、これまでのメッシュWi-Fi網よりは速度向上が期待できます。
さらに、Wi-Fi 6E対応端末であれば、メッシュWi-Fi網との通信も6GHz帯域での接続となるため、さらなるWi-Fi通信の高速化に繋がるでしょう。
Deco XE75の外観をチェック
こちらがDeco XE75(2パック)のパッケージ中身一式。
- Deco XE75 本体ユニット×2
- 電源アダプター×2
- RJ45 LANケーブル×1
- かんたん設定ガイド
長さ1mほどのLANケーブルが1本付属するので、ONUからDeco XE75へ接続するLANケーブルは準備しなくてOKです。
Deco XE75は円筒形状をした筐体デザイン。
周囲がマットな質感のホワイトカラーで覆われている筐体で、ナチュラルな見た目が印象的です。
背面側には、タテ並びにWAN/LAN自動判別のギガビットWAN/LANポートが3つと電源接続口が設けられています。
あえての有線LAN接続を採用している人でもハブ代わりに使えて便利!
底面には、初期SSIDや仕様表示のラベルがあり、リセットボタン(穴)も配置。
円周上に放熱用のスリットが開けられているデザインです。
Deco XE75の上部は、光沢感のあるブラックのポリカっぽい仕上げ。
この水滴を落としたような波模様形状に加え、上部周囲に隙間スリットにより、底面に続いて放熱効率が良さそうな感じです。
本体の状態を表すステータスランプは、正面中心の一番底面部にあるスリット付近に設けられています。
主張しすぎない控えめなLEDランプ配置が良い感じ!!
Deco XE75の本体は、スペック的には105×105×169 mmという数値。
ちょうどこんな感じで、断面的に見るとiPhone 14 Pro Maxと同じようなサイズ感かと思います。
高スペックなWi-Fiルーターとしては割とコンパクトな印象です!!
Deco XE75を使ってみて感じたこと(メリット・デメリット)
ここからは、Deco XE75(2パック)によるメッシュWi-Fi環境の通信速度検証や、実際に使ってみて感じたことを評価としてまとめました。
Deco XE75の通信速度を実測検証
Deco XE75の特徴とも言うべき「Wi-Fi 6E」の性能はどれほどのものなのか…
実際に我が家にメッシュWi-Fi環境を構築後、通信速度を実測して検証してみました!
各種条件は以下のとおり。
- Deco XE75を2階リビングに1台、2階書斎に1台設置
- 自宅2階及び1階の計6箇所で下り・上り通信速度をそれぞれ測定
- 通信速度はメッシュWi-Fi網に接続したiPhone 14 Pro Maxを使い、Fast.comにて瞬間値を測定
- 自宅ネット回線はフレッツ光戸建てタイプ(1Gbps)
- 家庭内及び周辺住宅の回線影響を受けにくいよう、早朝時間帯にて通信速度測定を実施
本当はWi-Fi 6E対応端末で測定したいところですが…
僕自身、Wi-Fi 6E対応端末を所有していないので、バックホールの恩恵のみ受けられる状態で検証です!!
また、Deco XE75の通信速度測定をする我が家での設置状況・測定場所はこんな感じです。
2階のリビング入り口にONUからLANケーブル接続したメイン機を設置。
家全体をカバーできるよう、メイン機から離れた2階書斎に、もう1台のDeco XE75を配置して、設置2台によるメッシュWi-Fi網を構築しています。
各測定場所における下り・上りの通信速度測定結果は以下のとおりです。
測定場所 | Deco XE75 との距離 | ダウンロード (Mbps) | アップロード (Mbps) |
---|---|---|---|
①リビング | 非常に近い | 370 | 160 |
②書斎 | 非常に近い | 320 | 210 |
③子ども部屋 | 少し遠い | 310 | 180 |
④寝室 | 遠い | 330 | 150 |
⑤ランドリールーム | 少し遠い | 260 | 170 |
⑥1F玄関 | 遠い | 240 | 110 |
さすが、ユニット間のバックホールがWi-Fi 6Eの6GHz帯域を活用しているだけあって、平均して下り300Mbps程度の通信速度を連発してくれました!
一番速かったのは①リビングで、下り回線で370Mbpsも出ています!はやっ。
これだけの速度が出ていれば、4K動画視聴、大型ファイルのダウンロード・アップロードなど、通信に負荷がかかりやすい大容量通信でも超快適でスムーズに利用できます!
Wi-Fi 6E非対応端末でも,めちゃ速いWi-Fi速度!!
我が家の回線は、元の契約している回線自体がそれほど速いものでもないため、基本的に100〜200Mbps前後で推移していることが多いため、今回測定した結果は肌感覚の1.5倍から2倍近いような速度感、というイメージです。
契約している回線によってはもっと速い速度が簡単に出ると思います!
さらに、注目したいのはメッシュWi-Fiの繋がりやすさ。
普段、Wi-Fiルーターからドアや壁など物理的な障害物が多くある我が家の寝室では、電波が届きにくくWi-Fi通信が遅いという問題を抱えているのですが…その寝室でさえ、下り300Mbpsというめちゃ高速な通信速度が出ていることを確認しました!
さらに、ドア・壁・床というあらゆる構造物障害を挟んだ1階であっても、下り240Mbps、上りで110Mbps出ています。
最速結果よりは劣ってしまうものの、通信回線の速度としては全く不自由なく、むしろ快適に利用できるレベルの高い品質です。
このDeco XE75の通信速度測定によって、繋がりやすいWi-Fi 6Eの超高速体験をしっかりと肌感覚で味わえました!!
スマホの専用アプリで機器設定・管理が簡単
Deco XE75の機器設定や管理は、専用のスマホアプリである「Decoアプリ」で行います。
このDecoアプリにはDeco XE75を活用していく上でかなり便利に使えるメニューが詰め込まれています!
例えば、一般的にWi-Fiルーターの設置というと何だかとても難しそうなイメージを持ってしまいがちですが…
機器へのLANケーブル接続と電源投入後は、このDecoアプリに表示される内容に従って設定していけば良いだけなので、設定作業が苦手な方でも簡単に設置できると思います。
また、Decoアプリでは、Deco XE75本体のステータス状態、接続している機器一覧や管理、TP-Link独自のHomeShieldというセキュリティツールなど、さまざまな用途で活用することが可能です。
インテリアに馴染みやすいナチュラルな筐体デザイン
Wi-Fiルーターは特に高性能なものになるほど、ブラックカラーの角張った筐体に、何本ものアンテナが突出して付いているような、何だかゴツゴツとしたような見た目の印象がありますが…Deco XE75の外観はその対岸にあるモノ。
ホワイトカラーのそこまで大きくないコンパクトなサイズ感と、ナチュラルなデザインはインテリアにも馴染みやすい見た目かと思います。
露出を嫌うことなく、テレビボードやシェルフ上に設置しも違和感なく、スムーズに部屋の一部のモノとして溶け込んでくれるでしょう。結構映えます。
IPv6 IPoEには非対応
おそらく「メッシュWi-Fi」の存在を知っている人ともなれば、それなりにネット環境に詳しいと思うので、ネット回線のさらなる高速化が見込めるIPv6やIPoEについてもすでに導入している人が多いかと思います。
しかし、残念ながらDeco XE75はIPv6 IPoEに対応していません…
よって、懸念点としては、従来のPPPoE接続で思ったような通信速度が出ておらず、IPv6やIPoEにより速度改善している環境の場合、Deco XE75を導入することで、かえってWi-Fiパフォーマンスの低下にもつながり兼ねません。
Deco XE75を検討する際は、ぜひこの点は抑えておきましょう!
Deco XE75レビューまとめ:自宅Wi-Fiパフォーマンスの向上に大きく繋がるルーター!端末側のWi-Fi 6E対応は今後に期待!
Deco XE75導入により、Wi-Fi 6Eという新規格にワクワクしながらメッシュWi-Fi環境下での生活をしてきました。
結果として、導入前に感じていたようなWi-Fi低速によるパフォーマンス不足を感じることはほぼなくなり、Wi-Fi 6E非対応端末でも十分にWi-Fi通信速度が向上し、自宅ネットワーク改善の恩恵が受けられたと評価できます。
また、メッシュWi-Fiに対応している点も優秀で、自宅内で電波の届きにくい部屋や場所でも高速なWi-Fi通信が使えるようになるもの大きなメリットです。
購入を悩むとすれば、IPv6やIPoEに非対応な点と、本体価格が高いという点がネックかと。
価格的には、2パックの市場価格が約3万円強なので、現状コストは高めなWi-Fiルーターに属しています。
今後Wi-Fi 6E対応端末の普及や、Wi-Fi 6E搭載の競合ルーター登場などにより、製品価格は落ち着くかと思います…
とはいえ、この最新規格のWi-Fi 6EをメッシュWi-Fi環境で利用できるという性能は、Deco XE75ならではの大きな魅力。
また、Wi-Fi 6Eは登場したばかりの新規格なので、今後の発展に大きな将来性を感じられるので、先行投資として考えるのもアリかと!!
Wi-Fi 6Eという最新規格で自宅ネット環境のパフォーマンス改善したい人は、ぜひDeco XE75をチェックしてみてください!
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