ネットワーク機器の大手「TP-Link」が展開するスマートホームブランド「Tapo」。
そのTapoから発売されている、スマートドアホン「Tapo D230S1」をレビューします。
- Tapo D230S1の評価まとめ・オススメ度合い
- Tapo D230S1の主な特徴・スペック
- Tapo D230S1を実際に使ってみて分かったこと(メリット・デメリット)
- Tapo D230S1がおすすめな場面・おすすめな人
【結論】Tapo D230S1の評価・オススメ度まとめ
冒頭ですが、Tapo D230S1を実際に使ってみた結論として、本体の機能性・デザイン・使い勝手・価格・総合評価を以下まとめています。
機能性
・スマホと連携して場所問わずドアホン応答が可能。これは本当に便利!
・2K 5MPセンサーで高解像度画像で訪問者が見やすい。
・スターライトセンサーによる夜間映像も確認しやすい画質。
・スマートAI検知機能で、ドアホン前の通過車両や人物を検知しスマホに通知。セキュリティ強化に最適。
・バッテリー持ちが良く、2週間で減ったバッテリーは約5%程度。
・IP64準拠でホコリや雨にも強い防水・防塵性能で屋外設置でも安心。
デザイン
・白をベースに、盤面にブラックカラーを使うシンプルなカラー構成。
・どんな玄関でも違和感なく設置しやすい見た目かと思う。
使い勝手
・スマホアプリを使ったドアホンの遠隔応答は、場所を問わず来客対応ができるため便利。
・一方で、遠隔応答時に、スマホとドアホン間でタイムラグが生じて会話しにくいことがある。
・通販の置き配など、ドアホン前の来客者もしっかり通知され、録画された映像もスマホで鮮明に確認でき防犯的に安心度が相当上がる。
価格
スマートドアホンの価格相場は、概ね2万円以上するモノが多い中、Tapo D230S1は実売価格2万円弱程度と比較的手が出しやすい価格帯。
さらに、セール実施時は1万5千円を割る価格帯にまで下がるため、かなりお買い得なスマートドアホンと考える。
【総合評価】
スマートホーム機器の競合他社によるスマートドアホンと比べ、同じような機能・性能を有しつつも、価格帯が比較的安いカテゴリーに属するため、導入コスト的には魅力的に映るスマートドアホンかと思う。
使い勝手では、スマホアプリでの遠隔応答時の会話タイムラグが発生する点が割と気になるが、それ以外の高解像度なビデオ録画・AI検知によるセキュリティ強化・長いバッテリー持ちなど、全体的な使用感を含め、概ね満足できるスマートドアホンと考える。
Tapo D230S1を実際に使ってみて良かったところ(メリット)
連携するスマホアプリで場所を問わずドアホン応答できる
スマートドアホン「Tapo D230S1」の最大のメリットはコレ、いつでもとこでも場所を問わず来客者の遠隔応答ができること!
従来型の固定式ドアホンは、チャイムが鳴るとわざわざインターホンの室内機の場所まで行き、応答する必要がありましたが、これが一切不要に。
Tapo D230S1は応答用のインターホン室内機はなく、スマホアプリで応対を行うため、自宅内のどこにいてもスマホが手元にあればすぐに来客者対応が可能。
さらに、自宅内にとどまらず、外出先にいてもスマホアプリを使ってドアホン応対やAi検知機能による確認もでき、使い勝手は抜群です。
不在時に急な通販の配達があっても配達員と的確な会話がリアルタイムにでき、以後の受け取りがスムーズになりました。
個人的に便利と感じていて、ぜひ子育て世帯向けにオススメしたいのは、Tapo D230S1を別途スマートロックと組み合わせて使う方法です。
例えば、先に帰宅する子どもが自宅鍵を忘れて持っていなかったとしても・・・
Tapo D230S1のドアホンで子どもの帰宅を遠隔確認
↓
その場で遠隔通話
↓
スマートロックを遠隔解錠
という一連の流れを、仕事先や外出先からスマホ1台で実現。
子どもに任せるのは少々心配な自宅玄関周りのセキュリティを、保護者が遠隔確認・操作でしっかり補完できるので、かなり安心できると思います。
2K・5MPカメラでビデオ画質が鮮明
Tapo D230S1は、2K 5MP解像度のカメラを搭載しています。
カメラ解像度 | 2K 5MP(2560 × 1920px) |
ビデオフレームレート | 15fps |
視野角 | 対角160° |
イメージセンサー | 1/2.7型 |
ナイトビジョン | 850nm IR LED(最長約7.6m) |
ドアホンの性質・使い勝手からすると、2K 5MPの解像度は十分すぎるほどキレイな映像です。
日中に録画された実際の映像はこんな感じ。
ブログ掲載するにあたり、動画内に一部ぼかし加工を入れていますが、それ以外の画質等は、2Kカメラ撮って出しそのままとなります。
15fpsの動画ですが、カラーもしっかりのっていて、スムーズで見やすい動画という印象です。
ドアホンの映像という点では、このクオリティで十分すぎるほど使えます。
来訪者の顔や動きなど、2Kカメラで鮮明に記録されるので、玄関前の正確な状況確認はもちろん、セキュリティ的にもバッチリ安心です!
スターライトセンサーで夜間映像も確認しやすい
Tapo D230S1には、スポットライトとスターライトセンサーが搭載され、夜間の明かりが確保できない環境でも、日中同様にカラーがのったスムーズな動画撮影が可能です。
こちらもブログ掲載にあたり、動画内一部ぼかし加工をしていますが、それ以外は無加工でカメラ録画したデータそのままの状態です。
上の動画で再生開始0秒から6秒くらいまでは、我が家の自動玄関照明が待機状態なので、実際には照明がほぼなく相当暗がりな状況。
その照明がほぼないような状況下でも、Tapo D230S1はしっかりと機能し、カラー動画かつ滑らかな動画撮影ができています。
周囲が暗くなってしまう夜の時間帯はもちろん、昼間でも明かりが届きにくいような玄関周りでも問題なく活用できるので、明るさに対する心配は無用かと思います。
スマートAI検知機能でセキュリティ性抜群
Tapo D230S1はスマートAI検知・通知機能が搭載されていて、ドアホンを押す操作が行われなくても、ドアホン前に人物や車両が通過すると、自動で一定時間の録画を行ってくれます。
この機能で、玄関前をうろついている不審者を映像に残すことや、ドアベルを押さない置き配業者を確認することも可能。
そして、このような動きがあった場合には、スマホアプリには即時プッシュ通知が送られるので、ユーザーも素早く自宅玄関前の状況を確認できます。
ボタンが押された際のドアベル用途だけでなく、玄関前を常時監視してくれる門番的存在のカメラとして大活躍してくれます。
玄関前のさらなるセキュリティ強化をしたい人にもオススメ!
バッテリー持ちが良い(最大180日間)
Tapo D230S1は、本体内部にセットする充電式バッテリーにより動作します。
この充電式バッテリーの容量は6700mAhとそれなりに大容量なスペック。
公式サイトによれば、以下のとおり最長180日動作する仕様となっています。
トリガー頻度 (1日あたり) | バッテリー寿命 (想定環境) |
10回 (各クリップ30秒) | 6ヶ月 (郊外の一軒家) |
20回 (各クリップ30秒) | 3ヶ月 (集合住宅等) |
60回 (各クリップ30秒) | 1ヶ月 (通りに面した家) |
住宅環境により、スマートドアホンが操作する回数が変わりやすいことが分かりますが、最長で6ヶ月、最低でも1ヶ月程度のバッテリー持ちはあるので、充電せずにこれだけ稼働してくれれば十分なバッテリー持ちと言えるでしょう。
少なくとも、数日〜数週間でバッテリーがなくなる、という極端な心配はないかと思います。
実際に、3週間ほど設置した状況では、バッテリーはわずか3%しか減っていませんでした。スタミナは抜群に持っていると評価します。
定期的な充電は必須になるかと思いますが、そこまで頻度が多くなく、気にならないレベルだと思います。
Tapo D230S1の気になるところ(デメリット)
遠隔応答時にドアホンとスマホアプリ間で会話タイムラグが発生することがある
Tapo D230S1を使っていて何度か気になったのがコレ。ドアホンの遠隔応対中に会話のタイムラグが発生すること。
具体的な状況として・・・
ドアホンのベルが鳴った後、スマホアプリで遠隔応答すると、ドアホンで話した来客者の声は割とすぐにスマホアプリで聞こえてくるのに対して、スマホで応答したユーザーの声がドアホンから出力されるまでに2〜3秒くらいのタイムラグが発生します。
この症状は、実際に僕の自宅で検証してみた結果に基づいているので、我が家のネットワークの環境にも起因している可能性はあります。
ただ、それでもこの会話におけるタイムラグ発生は、なかなか見過ごすことはできない品質かと思います。
一昔前に格安系の050IP電話等で経験したような、互いの発言にタイムラグが発生するストレスを思い出しました・・・
まぁ、そもそもドアホンの応対は「●●です」「はーい」くらいで済むもの。
ドアホン越しにそこまで会話を展開する機会は数少ないため、これが大きな致命傷とは思いませんが、状況によって会話タイムラグが発生し、ストレスに感じることは否めません。心構えしておいた方が良さそうです・・・
ドアホン使用には有線LAN接続が必要な専用ハブの設置が必須
Tapo D230S1は単体で動作することはできず、ネットワークに接続するために、同梱されているRJ-45というハブの設置が必要です。
このハブは、ドアホンのベル呼び出しスピーカーとして機能するだけでなく、Tapo D230S1をインターネットに繋げる重要な役割を担っています。
ただし、このハブなんですが、ネットワーク接続するためには、ハブ背面に有線LANケーブルを接続することが必須です。
ドアホンーハブ間→無線ワイヤレス接続
ハブーネットワーク間→有線LAN接続
実際の設置方法としては、Wi-Fiルーターや有線LANハブから分岐させた有線LANケーブルを、このRJ-45ハブに差し込むことになると思うので、RJ-45の設置する位置はそれなりに制限を受けるかと。
よって、Tapo D230S1の設置には一部有線LANケーブル設置作業が必要で、無線スッキリ!ケーブルレス!・・・とはいかないので注意が必要です。
ちなみに、有線LANケーブルはTapo D230S1のセット付属品一式に含まれています!
追記:RJ-45のハブがアップデートで無線対応
日本版の公式サイトには記載がないものの・・・RJ-45のハブは本体アップデートにより、現在は有線LAN接続に加えて、無線Wi-Fi接続にも対応しています。
ただし、ワイヤレスの設定時は有線LAN接続が必要となりますのでご注意を。
クローバルサイトのTapo H200のリリースノート>「Tapo H200(EU)_V1_1.2.16 Build 20230327」>「1. Added support for Wi-Fi connection.」という記載があります。
まとめ:使い勝手はそこそこ。導入コスト面では優位に立つスマートドアホン
メリット | デメリット |
---|---|
いつでもどこでもスマホでドアホンの遠隔応答可 定型文やユーザー録音の音声で応答ができる 2K・5MPカメラで確認しやすい高画質映像 スターライトセンサーで夜間も映像確認しやすい スマートAI検知機能でセキュリティ性 バッテリー持ちが良い(最大180日間) 競合他社製品と比較して価格安め | 遠隔応答時にドアホンとスマホアプリ間で会話タイムラグが発生することがある ドアホン使用には有線LAN接続が必要な専用ハブの設置が必須(アップデートで無線Wi-Fi接続に対応) |
Tapo D230S1は、スマホを使った遠隔応答に対応したスマートドアホン。
従来の固定型のドアホン・インターホンを使っている人からすると、場所問わずスマホ応対出来る利便性は、かなり恩恵が大きいと思います。
加えて、スマートAI検知による人物・車両等の自動録画で、玄関周りのセキュリティが向上し、安心にも繋がるデバイスです。
気になる点で書いた様に、設置面や使い勝手で若干のクセはありますが、競合製品と比較して価格帯は安めなので、コスト面では大きく優位と言えるでしょう。
気になる方はぜひチェックしてみてください!!
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