こんにちは、ガジェットブログ『MONOTIVE』をお読みいただきありがとうございます。
運営管理人のニノ(@fatherlog)です。
今やワイヤレスイヤホンは、音楽鑑賞や動画視聴にとどまらず、テレワークやオンライン会議の普及により会話目的として利用する機会も随分と増えて来ました。
そんなシーンでぜひ活用したいイヤホンとして、台湾発の人気オーディオブランド「XROUND」より、フラッグシップモデルのワイヤレスイヤホン「XROUND VOCA」が日本初上陸、Makuakeに登場!
XROUND VOCAは、適応型アクティブノイズキャンセリング機能・クリアに声を伝えられるVoice Chamber機能・ユーザーに最適化された音質カスタマイズができるTailorID 2.0に対応するなど、フラッグシップモデルのワイヤレスイヤホンに相応しいハイスペックな機能が盛りだくさんです。
本記事では、XROUND VOCAを先行レビューとして日々使い込んでみて、その音質や性能、使い勝手など、実際に使ってみた感想をまとめました!
結論としては、『音楽再生の総合音質は価格相応ながら、ノイキャン性能や声を伝える性能は価格以上の満足感が得られ、声に対する性能は特に優れたワイヤレスイヤホン』という評価です!
本記事はメーカーより物品提供を受けています。
記事内容は、一切の忖度はなく筆者自身が感じたままの自由記述です。
XROUND VOCAの特徴・スペック・外観
台湾発の新興オーディオブランド「XROUND」
XROUND(エックスラウンド)は、「聴覚体験を再定義する」というコンセプトのもと、2015年に発足した台湾発の新興オーディオ・テクノロジー企業。
日本では、まだあまり馴染みのないブランド名ですが、先行して行われた現地台湾でのXROUND VOCAのクラファンでは約1億円相当の支援を集めた超人気案件です。
また、過去マクアケでいくつか行われていたXROUNDシリーズのオーディオ製品のクラウドファンディングにおいては、すべて1000万円以上の支援獲得していて、ユーザーからの支持を多く得ていると言えるでしょう。
XROUND VOCAの主な特徴・仕様
XROUND VOCAは、いくつかある同XROUNDブランドのオーディオ製品の中でも、新たにフラッグシップモデルとして展開されているワイヤレスイヤホンです。
主な特徴やスペックは以下のとおり。
- 周囲の環境騒音を自動認識してノイキャン強度調整する「適応型アクティブノイズキャンセリング」機能搭載
- 自分の声だけを通話相手にクリアに伝える「Voice Chamber」技術
- ユーザーごとの聴こえ方に最適化できる「TailorID 2.0」搭載
- ノイキャン強度やイコライザーなど、イヤホン機能を豊富にカスタマイズできる専用アプリ
- LDACコーデック+ハイレゾ・ワイヤレス対応
- 複数デバイス間で同時接続できるマルチポイント機能搭載
- 収納ケースがワイヤレス充電対応
対応コーデック | SBC/AAC/LDAC/LC3 Ready |
ノイズキャンセリング | 適応型アクティブノイズキャンセリング シーン別外部音取り込み |
ドライバー規格 | 9mm 軽量金メッキコートドライバー |
再生周波数帯域 | 20 – 40000Hz |
Bluetooth | Bluetooth 5.3/Class 1 |
再生時間 | イヤホン本体:約9時間 充電ケース併用:約36時間 |
最大通信距離 | 15m (障害物なし:80m) |
端子 | USB-C充電端子×1 (Qi規格ワイヤレス充電対応) |
防水性能 | IP55等級 |
カラー展開 | ブラック |
近年、ミドルレンジ・ハイエンド級以上のワイヤレスイヤホンではもはや必須搭載的存在になっているノイズキャンセリング機能はもちろん搭載。
しかも、周囲の環境音に応じてノイズキャンセリング強度を無理なく変化させられる適応型アクティブノイズキャンセリングに対応している点で、1歩踏み込んでいる印象です。
また、イヤホンからの音を聴くだけでなく、マイクで拾った音や声を相手にクリアに伝えられる「Voice Chamber」技術採用で、オンライン会議やビデオ通話での活用にも主眼が置かれている点がGoodかと思います。
外観チェック
では外観をチェックしていきます。
こちらがパッケージ中身一式。
- イヤホン本体(充電ケース含む)
- オリジナル・コンフォート・イヤーピース(S/M/L/XL)
- 低音強化イヤーピース(S/M/L)※Mサイズはデフォルトでイヤホン装着済
- USB-A to USB-Cケーブル×1
- クイックガイド
充電ケースは黒基調の落ち着いたカラー。カッコ良き。
アクセントにゴールドカラーの横ラインが入っているデザインで洒落てます。
正面の小さなボタンは、長押しすることでペアリングモードへ移行可能。
ケース下部には充電用のUSB-C端子×1。しっかりとUSB-C対応で良き!!
イヤホン収納ケースはイヤホン本体の充電も行うことができて便利。とはいえ、最近のワイヤレスイヤホンはもうこれがスタンダードですね。
ちなみに再生可能時間は本体のみで約9時間のところ、この充電ケースを併用すると約36時間。4倍のスタミナになるほどの強力な味方です。
形状は、AirPodsと同じようなスティック型を採用。
黒基調のスティック上に長細いゴールドカラーのタッチ式センサーボタンが設けられていて、左右のこのボタンをタップすることで、音量大小やノイズキャンセリング機能のON/OFFといった操作が可能です。
XROUND VOCAの音質向上を目的として、各イヤホン内部には、9mm軽量金メッキコートドライバー(振動体)を採用しています。
XROUND VOCAの音質をチェック!実際に使ってみて分かったメリット・デメリット
他社フラッグシップモデルにも負けないノイキャン力が秀逸!
ノイズキャンセリング機能搭載のワイヤレスイヤホンで、まずチェックしたいのはやっぱりノイキャン力!!ということで早速検証してみました。
結論から書いておくと、全体的なノイズキャンセリング機能の評価としては、他社フラッグシップモデルと並ぶくらいのノイキャン力は持っていると思います。
屋内でノイズキャンセリングをONにした場合、例えば洗濯機・食洗機などの生活家電の運転音、階をまたぐ足音など、比較的低い音のノイズカットが優秀で、これらの音を良い感じにかき消してくれます。
一方、人の声(特に我が家の場合は子供の声)や食器が触れてなるカチャっという音など、高い音に対しては多少の軽減効果は認めるものの、それほど大きなノイズ低減効果は無いように思います。
屋外でのノイズキャンセリングは、電車車内や道路上での車往来による交通騒音など、そりゃもう抜群のノイズ低減効果!
このXROUND VOCAは朝のランニング時をメインとして使っていましたが、ノイキャンON状態で割とノーマルな音量で音楽を聴いていると、後ろから接近する車を認識できなくなるほどノイズキャンセリング力がハンパないです。
以来、安全を考慮して朝ラン装着時ではあえて外音取り込みをするようにしています・・・
その他、片側2車線の国道の交差点に立っていると、静寂な空間とまでは言えませんが、行き交う車のタイヤ走行音やエンジン音などが相当絞れる感じで、片側1車線くらいの交通量に減ったような感覚。
交通騒音に対しては抜群の低減効果を発揮しています。
比較対象がないと、XROUND VOCAのノイズキャンセリング性能がどれほどのものなのか分かりにくいので・・・他社フラッグシップモデルであるAppleのAirPods Pro(第2世代)やSONYのWF-1000XM4とノイキャン力を比較。
屋内外でのノイズキャンセリング効果を比べたところ、どれが一番ノイキャンが優れているとかいった事は正直判別できず・・・
言い換えるなら、XROUND VOCAは、AirPods ProやWF-1000XM4と肩を並べる優秀なノイズキャンセリング性能を持っているので、この点では相場価格以上の満足感を得られると思います。
ワイヤレスイヤホンとしてのノイズキャンセリング力はかなり優秀!
アプリでノイズキャンセリング機能の豊富なカスタマイズが可能
周囲の環境騒音に応じて自動でノイズキャンセリング強度を変えてくれる適応型アクティブノイズキャンセリングのON/OFF、20段階での手動変更できるノイキャン強度設定、ノイキャン効果のシーン別設定など、かなり細かなところまでアプリ1つで全て設定変更できます。
このあたりは、選択肢が豊富すぎて悩むと思うので、出くわすシーンに応じて色々設定を変えて試してみると良いかと思います。
個人的には、適応型ANCはOFF状態で手動設定でレベル20(ノイキャンMAX)が好み!
また、ノイズキャンセリングに頼らない外部音取り込みモードも、ノイキャンと同じく20段階で設定可能。
環境音の取り込みや、話し声の取り込みなど、特化型の取り込み設定にも変更できて便利です。
レベル20(取り込み量最大)での外部音取り込みは、まるでイヤホンを装着していないかの様なクリアなパススルーっぷりで、明確にイヤホン外の音を把握・認識できるので良い感じです。
音楽再生の音質は価格相応。TailorID 2.0の設定はマスト!
XROUND VOCAの音質は、かまぼこ型と呼ばれる控え目な低音域や高音域に対して、中音域が厚めにチューニングされている印象です。
そのため、フラットな音質に近い、よく言えばクセの少ない音質で音楽を楽しめるほか、特にボーカルの声の聞こえ方においては、音の解像度が高いように思います。
ポップスなんか聴くときにはほどよい感じでボーカルが輝いて聞こえるので曲が映えますね。
XROUND VOCA使用時に特に設定しておきたいのは、TailorID 2.0というユーザーの聞こえ方に応じたイコライザーのカスタマイズができる機能。
これを設定する前と後では圧倒的に音の聞こえ方が変わるので、XROUND VOCA使用前に必ずTailorID 2.0を設定しておくことをオススメします!
かまぼこ型の声に重きを置いた音質である一方、ロックミュージックのような割と激しいサウンドでは、ドンシャリ感は割と潰れてこもっているような感じ。
高音のクリアさに少し欠けるほか、低音もそこまでブーストしていると言う感じでもないので、音の広がり感や厚み感という点では少しもの足りなく感じてしまいます。
また、独自のサラウンドモードである「XROUND Lite」については、2段階中でLevel2まで設定したところ、再生音1つ1つに丸みを帯びたような感覚がありましたが、当機能の特徴である立体的な音、広さ・奥行きという面では非適応時とあまり違いが無かったように思います。
総じて、音楽再生での音質は、可もなく不可もない、そこそこ音は良いかな・・・価格帯相応の音質という評価です。
声コンテンツでは抜群の能力を発揮!
上記音質のレビューでまとめたように、XROUND VOCAは特に声の表現力に優れているイヤホン性能を持っていると感じています。
音楽再生時のボーカルの声の届きやすさはかなり優秀で、耳にダイナミックかつダイレクトに歌手の歌声が入ってくることで、その音楽自体が持っている本来の魅力のようなものを感じます。
XROUND VOCAは、音楽はもちろん、YouTube動画のような声がメインとなるコンテンツ向けとしてもオススメです!
他のイヤホンでは経験したことのないような声特化型の音質は新しい体験です!
そして、もう1つ注目したいのは、聴く側の反対、相手に伝える側のコトです。
XROUND VOCAの特徴として、AI学習により実現した声のノイズキャンセリング技術「Voice Chamber」を搭載していますが、これが思った以上に高性能!!
周囲の騒音がある状態でも、自分の声をうまく抽出してくれて、周囲でなっているほかの音を大きくカットしながら、自分の声だけをクリアに相手に伝えられる機能です。
試しに、騒音の王様「ドライヤー」を使用しながらXROUND VOCAを使って妻と電話テストを実行。
確認すると、電話口の奥の方でかすかにドライヤーの音は鳴っているものの、他の音は一切シャットアウトし、XROUND VOCAの装着者の声のみをストレートに拾ってくれるので、ドライヤー使用中の大騒音を感じさせないほどクリアな会話ができます。
周囲の雑音を大きく気にせず「声」のみ届くので、ビデオ通話やオンライン会議に最適!!
1点、XROUND VOCAのマイクのデメリットを挙げるとすれば・・・他のノイズは一切シャットアウトして声のみをキレイに拾ってくれるのですが、肝心な声自体は少し音がこもっているような音質になります。
周囲ノイズが無い状態でiPhone標準マイクととXROUND VOCAのマイク音声で比較すると、iPhoneマイクの方が鮮明でクリアな音声かなという印象です。
豊富な交換用イヤーピースで好みの装着感と音質を実現!オススメは低音強化イヤーピース!
XROUND VOCAの付属イヤーピースは2種類。
- 付け心地を重視したオリジナル・コンフォート・イヤーピース
- 低音を重視した低音強化イヤーピース
これは実際に付けてみると本当に文字通りそのままで、オリジナル・コンフォート・イヤーピースは本当に軽い付け心地が印象的。
ただし、音質は少しスカスカと抜け気味、地に定まらないようなフワッとしていて、クセのある感じ。
一方、低音強化イヤーピースは、オリジナル・コンフォート・イヤーピースと比較すると、圧倒的に低音の伸びと厚みが増して、良質な音へと一気に押し上げてくれます。
イヤーピース1つでこんなにも音質が変わることに衝撃!!!
個人的なオススメは、断然「低音強化イヤーピース」という判断ですが、まぁこの辺は装着感の好みもあると思うので、音質との両天秤で試してみると良いかと思います。
XROUND VOCAレビューまとめ:声の音質を重視したいユーザにおすすめ!
XROUND VOCAは、デジタル先進国の台湾発デバイスのフラッグシップモデルというだけあって、イヤホン性能や機能性、アプリのカスタマイズ性など、今のワイヤレスイヤホンに欲しい機能が全て網羅されている全部盛り的な贅沢な仕上がりです。
それでいて、他社フラッグシップモデルのワイヤレスイヤホンの半額くらいで購入できるので、コスト面での魅力も大きいです。
僕自身、普段はiPhoneとペアリングしてAirPods Pro(第2世代)を多用しているので、普段慣れている体験を軸に今回イヤホン性能評価としてまとめると・・・
総じて、AirPods Pro(第2世代)の半値というコスト面、特に声に特化した音質体験ができる性能面を考慮すると、XROUND VOCA購入はかなり「アリ」な選択肢だと考えています!!
音楽鑑賞はもちろんのこと、特に声の聞こえ方や伝え方に優れていると感じたので、YouTube動画の視聴、さらにビジネスシーンで多いオンライン会議やビデオ通話をよく利用するユーザーに大変オススメです。
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